外科的矯正治療
(顎変形症)について
矯正歯科と口腔外科もしくは形成外科が
連携して治療を行います
歯列の土台となる顎が上下、左右、前後にずれている場合、矯正治療単独では噛み合わせをきちんと治療できない場合があります。
このような不正咬合を「顎変形症」といいます。
その場合外科矯正(矯正治療+外科手術)で改善いたします。
外科矯正では矯正歯科と口腔外科もしくは形成外科が連携して治療を行います。
当院では現在藤田医科大学形成外科と連携して治療を行っています。
こんな場合はご相談ください
- 受け口である
- よく噛めない
- 噛み合わない
- 下顎が小さすぎる
- 口がうまく閉じれない
- 発音しにくい
- 顔が曲がっている
外科的矯正治療の
メリット・デメリット
メリット
顎骨の手術によって上下の歯列の位置を合わせると同時に、顔貌も大きく改善いたします。
デメリット
手術を併用するため、2週間弱(手術後9日間)の入院が必要になりますし、一般的な手術によるリスクを伴います。
外科的矯正治療の
保険適用と注意点
顎変形症の外科矯正治療は「顎口腔機能診断施設」の認定を受けた医療機関に限り健康保険が適用されます。当院も認定を受けており健康保険での外科矯正が可能です。そのうえでは健康保険制度上の規定と治療手順を順守する必要があり、たとえば初診時、手術前、動的治療終了時には「顎機能検査」という特殊な検査が義務付けられてています。また舌側矯正やマウスピース矯正での保険適用はできないことになっています。
※顎変形症は顎関節症とは異なる疾患です。
顎関節症とは顎関節の痛み、音、運動制限などの症状の総称ですので、「顎関節症」と「顎変形症」は全く別の疾患です。
治療の流れ
当院にて 術前矯正
- 01
- 歯石除去やクリーニングをしっかり行い必要に応じてむし歯治療を行った後、抜歯を依頼します。
- 02
- メタルブラケット装置を装着し、月1回通院していただきます。
提携医療機関にて 手術・入院
- 03
- 術前矯正治療により手術が可能となる段階で、術前の準備を行い、入院手術を依頼します。入院期間は2週間弱(手術後9日間)、手術前後は月に2~3回通院していただく必要があります。
当院にて 術後矯正~保定
- 04
- 装置は装着したまま入院していただき、退院後も矯正治療を継続します。
退院直後を除き月1回通院していただきます。
- 05
- 装置を撤去し、リテーナー(保定装置)を装着します。約2ヶ月の術後検査を終えた後は3~6ヶ月に1度通院していただきます。
詳しくは動画をご覧ください
症例紹介
治療前
治療後
矯正治療中
詳しくはこちら
主訴・治療内容 | 食べ物がたべづらい。 金属ブラケット装置による治療。 |
---|---|
治療期間 | 25ヶ月 |
費用 | 保険適用 |
リスク・副作用 | 治療上のリスクとして痛み、口内炎、知覚過敏、金属アレルギー、虫歯、歯根吸収、根の露出、失活歯、骨隆起、歯周病、後戻り等があります。 一般的なリスク・副作用の詳細はこちら>> |
よくあるご質問
なぜ外科手術が必要なのですか?
歯は歯槽骨の範囲内でしか動かすことができません。上下の歯槽骨自体がずれている場合手術を行わないと上下の噛み合わせを改善することが不可能な場合があります。
外科手術の時期はいつがよいですか?
一般的には成長の終了した時期(男性は18歳、女性16歳)以後に手術が行われます。
手術はどの医院でも行えますか?
手術は当院と提携している歯科口腔外科もしくは形成外科にて行います。
現在当院では藤田医科大学形成外科と連携しています。
具体的にどのような手術をおこないますか?
上顎の骨の手術、下顎の骨の手術、部分的な手術、矯正治療を補助する手術などを併用して行います。
治療の期間や治療費は?
治療期間は症例により異なります。通常は2年前後ですが、難易度の高いケースでは3年近くかかる場合もあります。矯正治療と外科手術はいずれも健康保険が適用されます。症状によりますが、例えば矯正治療は20~25万、外科手術費は15~30万位とお考えください。